旅が終わった喪失感にどう向き合うか

住むような旅は長い期間であることが多いので、旅が終わった後の喪失感がず〜んときます。
「旅ロス」ってものでしょうか。
たいていこんな感じに気分が上下しています:

日常生活とのギャップが大きくなって、元に戻るまでちょっと大変なんですよね。
なんとかしようと頑張ってきたので、それを紹介したいと思います。

予防策:旅立つ前/帰宅前にやっておくこと

出発前、自宅を掃除しておく

普段の生活でもそうだけど、帰宅して家の中がごっちゃりしてると、どっと疲れを感じます。
当然片付ける気力もなし。

楽しい旅行から帰ってきたとたん、汚い部屋からのマイナススタートだと気分が滅入ること間違い無し。
ピカピカとまではいかなくても小綺麗にぐらいはしておきます。

余分な休暇を2日取っておく

帰宅の翌日に仕事ってのはありえないですね。
例えは変かもしれないけれど、時差ぼけを解消するように、旅モードを解消する時間が必要だと思います。

私は概ね2日間自宅での休暇に充てることが多いです。
人によってはそんなのいらないかもしれないけど。

午前に帰路につく

この目的は旅先でグズグズ感傷に浸る暇を与えないというのもあります。
現地に滞在してると、まだ帰りたくないよぅ…と湿っぽくなっちゃいますし。
そういう時は朝起きたら旅先でもスパッと帰宅モードに切り替えてさっさと帰るに限ります。

夜帰らない

真っ暗になってからの帰宅は心も沈みがち。
そんな雰囲気になるとろくなことを考えません。
明るいうちに帰るのが一番です。

車で旅にでる

車の運転中はなんだかんだ運転に集中するので、余計なことを考えません。
だいたいネガティブなことを考えるのは、ぼーっとしている時間など、心に隙があるとき。
車はぼーっと運転はできないので、くよくよすることを自然と防げます。

これは私だけかもしれないけれど、車だと自宅が近づくにつれて安心感が増すのです。
やはり慣れない土地での運転は緊張しているのかもしれません。
例えば東北方面からの帰りだと、阿武隈高原SA(磐越道)あたりでほっと一息、友部SA(常磐道)でここまでくれば安心、って感じですね。

電車やバスではそういう感覚はないのだけれど。

帰宅してからすること

荷物の整理をする

私が帰宅してまずすることがこれ。
細々としたゴミを捨てて、着替えはクローゼットの元の位置に戻す。
洗濯物はすぐに洗濯機に放り込む。

単純な作業だから手につきやすいですし、単純な作業でもやっていれば気が紛れます。
荷物の整理前にゆっくりしたいのは分かるけれど、後回しにしているとなかなかできないのでさっさと片付けましょう。
せいぜい10分程度しかかからないはずです。

普段の生活仕草をする

特別な旅モードから現実に戻るには、慣れ親しんだルーティンに身をまかせるのもいいものです。
人それぞれだとおもけれど、集中してしまうことのほうが良いと思います。
私の場合、ちょっとした掃除、料理とか洗車とか。

ひとしきりそんなことに熱中していると、いつもの自分にすんなりと入っていくのです。
頭を(ほぼ)空っぽにして作業にいそしんでるうちに、旅への未練が少しづつ昇華されていく気がします。

次の旅や小さな楽しみを考える

長めの旅は楽しさが大きいだけあって、その喪失感も大きくなりがち。
大きくぽっかり空いた穴を簡単には埋められないけれど、小さな楽しみで少しずつ埋めていくのがいいと思います。

近場の小旅行とか、以前から作ってみたかった料理にトライしてみるとか。
そういう楽しみは計画するだけでも気分が高まるので、まずは「今度は何しよう」と考えるだけでもいいと思います。

地元のお気に入りの場所に足を運ぶ

沈みがちな気分を晴らすには身体を動かすことも効果的です。
近所のお気に入りの場所に、できれば歩きや自転車などで訪れてみましょう。
とくに場所がなければ散歩でもいいと思います。

気分が沈みがちでも、まずは身体を動かすことによって、心はほぐれてきます。
心と身体、どちらを先に動かすかといえば、やはり身体です。
身体にエンジンがかかれば、やがて心にもエンジンがかかるのです。

料理をする/食べる

料理は手順や時間管理など、地味に頭を使う作業です。
それなりに集中力も必要ですので、もし料理好きなら気を紛らわすのに最適です。
もちろん食べて物理的にエネルギーと元気を得るのも目的だけど。

ポイントはひとつひとつの調理過程を丁寧にたどって作ること。
一品だけでもいいので、適度に集中出来る難易度の料理が良いです。

私は村上春樹さんの調理シーンが好きなので、あんな感じで創作するように料理をして気を紛らわします。
ファンの人に怒られそうだけど、村上さんの本の料理シーンだけは外れがありません。

寝る

これは最終手段。
というか、本当に心身が欲していれば寝落ちしますね。
そして、目が覚めてちょっとHPが回復したら、上に挙げたことを試してみるって感じです。

ないもしないはNG

経験上、何もしないでぼーっとするのは逆効果です。
昔病気で長く入院したことがあり、そのときは術後の安静期で普通に過ごせていました。
でも、毎日3度の食事とドクターの回診以外イベントがなく、代わり映えのない生活にとても退屈した覚えがあります。

いちおうスマホとか本はあったけど、それでも時間を持て余してぼーっとする時間がほとんど。
なにもすることがなく、時間にも追われていないのにも関わらず、気分が落ち込んでいたのです。

ちなみに、勤務先からの傷病手当や保険金などで、金銭的に心配なことは一切ありませんでした。
まあ術後うつもあったかもしれないけれど、その時の経験から「ひま=ネガティブになる」と考えています。

なかには達観していて、そうはならない人もいるかもしれません。
でも私はちょこまか動いている方が余計なことを考えなくて良いかなと思います。
ですので、疲れない程度に行動するようにしています。

まとめ

ということで、いわゆる「旅ロス」対策を紹介しました。
私個人の対策なので、効き目があるかしらんがなですけど。

ポイントは3つ:

  • 予防策を実施
  • 旅が終わった後に実施
  • 何もしないは×

私も試行錯誤中で、上の通りにしたからといって元気いっぱいになるわけではありません。
その時の体調や気分にもよりますし。
それでもノーガードで臨むよりはずっと効果があります。

そして…
始まりがあるものはいつか終わりがある。
終わった後にはまた次の始まりを探せばOK。
それくらい気楽に考えておけば、「旅ロス」も怖くないと思います。