すむたび in 松山:津和地島を一周してみよう その2

フェリーを見送り、数少ない下船客もさっさと何処かへ消えてしまい、ポツンと残された私。
とりあえず港にある島のイラスト地図を眺めます。

津和地島の地図

イラスト付きなので、一見デフォルメぽいですが、実際は地形にかなり忠実な地図です。
GoogleやYahooの地図では道しか描いてない状態ですので、こっちの方が役立ちそうですね。

写真付きでビューポイントと描かれているのは親切ですね。
これを目指して行きましょう。
あと、右下でフェリーと潜水艦が衝突しそうなんですけど、大丈夫かしら?

そして、港周辺の詳しい地図も裏面にありました。

海の駅というのがあったのでまずはのぞいてみましょう。
で、どこにあるのだ等とキョロキョロしていたら、さっきの中島汽船のお兄さんが教えてくれました。

なんかカメレオン的に周りの建物と同化して分からなかったですわ。

でも中には船の切符売り場があり、レンタサイクルも置いてました。
GIANTぽいクロスバイクだったかな?2台あって、借りたい方連絡くださいと、携帯電話の番号が結び付けられていました。

あと、最重要なのがトイレがあること。
ちゃんと男女別になっていて、ここが島唯一の公衆トイレなので、セーブポイントとして重要ですね。

島の観光案内的なものは特になかったような。
職員さんらしき人もおらず、地元の人が2人休憩しているだけでした。
この島に来る人はそれなりに下調べをしてくるでしょうから、大丈夫でしょうが。

一周スタート

一周は反時計回りでスタート。
最初に展望台らしきところに行ってみたかったので。

港の施設の端っこの辺りに見慣れない施設を発見。
こういう通り道の頭上にある施設って好きなんですよね。

これは漁船のドックかな?
海上から釣り上げて左の建物に移動させるのだろうか?

海のほうはこうなっていましたし。

ここを過ぎると、青看があります。
島一周7.7kmだそうです。

背後に農作業用のモノレールがありますね。
これ一周する間あちこちで見かけました。
人に代わって、えっさほっさと農作物を運搬してくれる働き者です。

島一周の農免農道はずっとこんな感じ。

堤防がずっと続いているので、波に洗われることなく快適に歩けます。
ところどころ建物があるんだけれど、多分作業用ベースだと思います。
わざわざ集落から離れて暮らす意味はないですしね。

それにしても穏やかに晴れてウォーキング日和です。
やや霞がちなのは温暖な瀬戸内だから仕方ないけれど、海も景色も癒されます。

沖縄の海とはまた違った美しさですね。
(↓沖縄、近くの与論島の海)

展望台へ

綺麗だなあ、癒されるなあと満喫しつつ、展望台のことをすっかり忘れていましたが、島の北の海岸線に入ったところで、堤防に描かれた何かに目が止まります。

「夕日スポット」「山ぞい」と描かれていますね。
そして振り返ると、山へと続くであろう農道が。

なんか人の農場に入って行きそうな雰囲気ですが、堤防にイラストまで描かれているのですから大丈夫でしょう。
ずんずん進んでいきます。

道は細いまま緩やかに登り続け、やがてつづら折りの急坂に。
登り切って三叉路に行き着くとちょうど港の背後の山でした。

三叉路の右側にはまた親切なペイントが。
さらに登るようです。

ここからも急な坂と九十九折で高度を稼いでいきます。
時々振り返りながら眺めがどんどん良くなることを感じつつ、

ようやく頂上に到着。
最後の最後まで親切なペイントによる案内でした。

ここは二方向に眺望があるのですが、どっちが夕日なんでしょうか?
夕日を楽しむには宿泊しないとですねぃ。

地図を見ようとしたらソフトバンクなので圏外でした。
ソフトバンク、ダメダメではないか。

島の北〜西海岸を行く

元来た道を下り、一周コースに復帰。
そういえば戻るときに気づいたけど、電柵だらけですね。
ちっちゃくパチパチ鳴ってるし。触れないように気をつけねば。

島の北海岸は白い砂浜が弓状になって現れます。
でも誰も浜辺にいない。
いちおう浜辺には降りることもできますが、勝手に入っていいものか躊躇します。

ところどころ堤防に隙間があって、木材で埋めることができるようになってます。
それぞれ木材には記号が振られていて、愛媛県の管理下にあるみたい。

この辺りは民家はないものの、土地が少しあるので玉ねぎ畑があるようです。
それでも山の方もメインの農場のようで、運搬用ロープウェイ?の設備もありました。

ケーブルカーといい、機械仕掛けの島っぽいですね。
産業によってはIoTとか意外と導入できる島かも。

それにしても、海岸沿いに緩いカーブを繰り返していると、方向感覚がなくなります。
でも、道がクイッと左に曲がって昇る様子を見て、ここが一周道路の西端だと気づきます。

ちいさな丘を越えて。。。

南側(港と同じ側)の海岸に出ました。
桜の木の向こう、小さい島の向こう側に周防大島(屋代島)が位置しているはずです。

そしてゴールへ

ここはちょっとしたピークになっていて、この先の道が美しいカーブを描いています。
何気ない風景ですが、自分の好みなので印象に残りました。

堤防の上に見慣れた箱が。
みんな大好きAmazonじゃないですか。
Amazonの恩恵がここにも。いい時代になりましたよね。

向こう側中央に見えるのは津和地小学校の体育館かな?
かなり歴史のある学校なんですが、2017年、創立142年目にして休校になっています。
新入生が入れば再開ということになるんでしょうが。

津和地島には中学校はないので、中島(忽那諸島で一番大きな島)で寮生活をしながら中学校に通うそうです。
大人にとってはフェリーや高速船でそれほど遠くはないけど、中学生にとっては心理的にも遠いでしょうね。

AmazonやらITやらいろいろ発達しても、すべて解決できるわけではないのです。
小学校の壁に描かれた卒業制作(だと思う)を見ながらしんみりしちゃいました。

小学校を過ぎ、小さな切り通しを抜けると港の集落に帰着です。

ここで原付のおばちゃんとすれ違いお互い会釈。
で、気づいたんですが、車もバイクもみんな時計回りなんですよね。
15台ぐらいとすれ違ったんですが、みんな向こうから来るのばっかり。
農免農道は時計回りに走行しろとでもローカルルールがあるんでしょうかね?

港そばは道幅も広く、空いてるところは車を止めたり、洗濯物を干したり。
これはあちこちの離島でよく見る光景です。

内陸側を並行して通る小径も違った雰囲気で良いものです。

そしてスタート地点の海の駅に戻ってきました。
中には誰もいなかったので、外のベンチでぼーっとします。
日差しが少し強いけど風もなくポカポカ。

さっき一緒に下船した軽トラなど、用務客が三々五々戻ってきます。
1日2往復のフェリーですからね、泊まりでない限りみんな同じスケジュールになります。

津和地島一周は2時間半ほどでした。
もう少しゆっくり廻ってもよかったかなあ。

津和地島シリーズの記事一覧です:
津和地島を一周してみよう その1→往路
津和地島を一周してみよう その2→津和地島一周(このページ)
津和地島を一周してみよう その3→帰路