ちびたび in 下仁田:懐かしくも重厚な街並みを散歩

ときどきローカル鉄道の旅がしたくなります。
公共交通機関が貧弱な地方住まいなので、ふだんは車移動だけど、時間を気にしない旅ならそんな鉄道もよいものです。

ということで以前より気になっていた下仁田に出かけてきました。
高崎から出ている上信電鉄の終点なんですが、終点ってなんか気になるんですよね。
車で通過したことはあるけど、訪ねたこともなかったですし。

アクセス

JR高崎駅から上信電鉄で約1時間。
電車の本数は1時間に1~2本あるので、ちょっと待つこともあるけれど、1本逃したからさあ大変ってこともありません。

高崎〜下仁田間の運賃は片道1110円。
なかなかのお値段です。
今回はフリー切符を使ったので、かなりお得に乗れましたが。

この日は快晴の土曜日。
時刻は10時過ぎ。
でも高崎駅からの乗客は20人程度。

途中駅は世界遺産の富岡製糸場の最寄りですが、大挙して訪れるということはないみたいですね。
やはり車で来る人が多いのかなあ。

終点下仁田で降りたのは4~5人。
切符を収集する駅員さんが出迎えてくれます。
そういえばSuicaとかは使えないんですね。
風格のある駅舎と相まって、いい雰囲気です。

駅構内には古めかしい貨車が留めてあって、これ現役じゃないですよね。

下仁田駅周辺の街並み

下仁田の街は山と川に挟まれた狭いエリアに密集しています。
昼前の眠たげな街に人影はあまりないですが、でも寂しい感じではないですね。
スーパーがAコープというのも個人的に好き。

街の北側を国道が通っていて、交通量は多いです。

この道は内山峠を超えて長野県に至るんですね。
こういう青看の地名を見ていると旅気分が盛り上がります。

街中の旧式の青看も旅情を誘います。(国)がよろしい。
「高崎」ではなく「東京」なんですね。

市街地は国道から外れているので実に静かなものです。

車が通るには狭い路地も結構あって、地元の人御用達のお店が結構あります。
なかには閉店している店もありますが、荒れているわけではなく閉店した時から何も変わってないみたいです。

端から端まで歩いても15分程度。
本当のコンパクトシティーという感じです。

自然風景が独特

駅の南側には鏑川が流れていて、橋の上からの景色が素晴らしい。

岩の上から飛び込んだら気持ちよさそう。
長瀞のあたりにも似たような景色ありますよね。

少し下流には堰のようなものもあり、個人的には気に入りました。

川の写真をとっていて思ったのですが、この辺りの山の形は独特です。

にょきにょきにょきという感じで。
川の岩場といい、独特な景色をしていると思います。
下仁田はジオパークにも認定されているようで、地質学的にも特徴的な地域のようですね。

古いものが多いんですよね

山に囲まれた下仁田は大規模な開発ができないからか、よくある地方の光景にはなっておらず、昔ながらの街並みが残っています。

今は営業していない店舗や、広告がそのまま残っているところも多くて、時が止まったような風景も残っています。

アミヤ薬局さんの広告。
いつの時代のかしら。
そして、その当時の肥満指導とは?気になります。

ちなみにこのアミヤ薬局さんは富岡市の薬局で現在も営業中のようです。

そして営業してないようですが撞球場なんてのもありました。

割れたガラスの隙間から覗いて理解。
撞球=ビリヤードらしいです。

もちろん現役のお店もレトロなまま頑張ってるところも多いです。

こういうお店にはなぜか野菜の種が売ってるんですよね。
なぜなんだろう?

まとめ

下仁田といえば下仁田ネギやこんにゃくのイメージが強くて、街歩きのイメージはありませんでした。
でも鉄道が通っているだけあって、それなりに散策しがいのある規模の街でした。

大部分の車は国道を通るので、街中を散策していても車がうるさいということはありません。
もし車で来たとしても街の中心部に下仁田町こんにゃく体験道場の無料駐車場があるので、散策には支障はありません。

それから、小さな街の割には美味しそうな食堂がやけに多いんですよね。
これは別記事しますが、なんとなく入った洋食屋さんが素晴らしく美味しくて、それだけで下仁田すごい!と思ってしまいました。

ご飯の美味しい街っていいですよね。
下仁田カツ丼という名物もあるので(高崎の栄寿亭のA丼と同じような和風タレベースのカツ丼)、ぜひ試してもらいたいです。