宮古島は周囲70kmの島。
自転車を趣味にしてる人にとっては気軽に回れるサイズ感です。
私が滞在した平良市街は島の西側の中央に位置しており、東西南北どこに出かけるのも便利なロケーションです。
今回は折り畳み自転車を持ち込んだので、そいつでポタリングしてきました。
レンタカーだとあっけない道のりも、自転車ならのんびりいろいろ見ながら楽しめます。
自転車について
宮古島は平坦な島で、山らしい山はなく、標高の高い場所は丘状です。
ですので急な坂道はなく、体力があるならならママチャリでも十分でしょう。
でも、快適にポタリングしたい場合、走ることに特化した自転車(クロスバイクなど)の方が快適です。
折り畳み自転車でも、折りたたみ専門のメーカー(ブロンプロンとかダホンなど)のもので無いと、数十キロのライドになると厳しいです。
個人的に50〜70kmまでは折り畳み自転車、それ以上はシクロクロス(ロードバイクとマウンテンバイクの混合みたいなの)で移動することが多いので、今回は折り畳み自転車を持ち込むことにしました。
離島にサイズ大きめのシクロクロスを輸送することが難しいこともあったのですが。
普段自転車に乗らない人なら、レンタサイクルを借りる場合はクロスバイクが良いと思います(ロードバイクのハンドルは慣れが必要なので)。
あるいは電動アシスト付き自転車でしょうか。
東コース:ゴールは東平安名崎
さて、滞在先から東へ向かうのは、宮古島の東端に位置する東平安名崎。
平安名埼灯台を有するかなり人気の観光地です。
ルートはいくつかありますが、およそ23km。
最短コースだと県道78号線で旧城辺町まで、その後国道390号に乗り換えて向かうことになります。
宮古空港の入口を過ぎると先に進むに従って交通量は少なくなり、スムーズに移動ができました。
まずは中間地点の旧城辺町まで
宮古島にはいくつか標高の高い場所があるのですが、宮古空港もその一つになります。
ですので、今回のコースも宮古空港の辺りを通過後は基本的に下り基調でかなり楽です。
ただ、県道78号線はそれなりの交通量なので、しばらくはのんびり歩道を走行します。
もともと建築ラッシュであることに加え、冬季はサトウキビの収穫シーズンなのでダンプや大型トラックがバンバン走っていて自転車は邪魔になりそうですし。
とはいえ、宮古島温泉を過ぎると、交通量も途端に少なくなります。
ただ歩道の整備状況も農村部になればなるほど良くなるので、車道に戻らなくても良いのですが。
そして旧城辺町にあるAコープ城辺店に到着。
ここが最終補給地点で、これ以降スーパーやコンビニはありません。
ひたすら東へ
城辺は合併前は一つの自治体であったので結構大きな街です。
私はとくに買い物も食事もしませんでしたが、宮古島の中心市街地である旧平良地区とは違った中心地らしい雰囲気も感じました。
宮古島のオフシーズンは観光客向けのお店が休業していることが多く、googleをもとに店を訪れてもご飯にありつけないということが多々あります。
ですので、大きめの街での補給はしっかりしたいですね。
さて、城辺を過ぎると交通量はさらに減り、観光客のレンタカーの方が目立つようになります。
それもこのシーズンオフでは2〜3分に1台見かけるぐらい。
2月なんですが、自分的には初夏の気分です。
やがて最後の集落(保良)を通過し、海宝館というお土産屋?を過ぎると人家は見えなくなります。
道路南側にちらほら海が見え始めると、目的地の岬も遠くにその姿を現します。
島中に設置されている宮古島まもる君関連の何かがある交差点を曲がると岬の部分に入ります。
先に展望台から東平安名崎を眺める
このまままっすぐゴールを目指すのもいいのですが、高いところから岬の全貌を眺めるのもおすすめです。
しばらく進むと路面の色がクリーム色に変わる三叉路が現れるので、
なんか素朴な展望台があるのですが、細長い岬の地形が一望できるのです。
狭い場所(といっても20〜30人は入れる)ですが、団体さんも来るようで、こんな撮影台もありました。
ちょうど観光バスが到着して、「わー、賑やかになりそうだ」と思ったのですが、降りてきたのは20人ほどの日本人。バスの定員の半分程度でした。
団体さんは5分ほど思い思いに過ごした後、岬の方に向かって行きました。
やはり先にここから眺めるというのは定番みたいです。
じつは私が宮古島に滞在したのは、新型肺炎で中国や日本がパニックになっている真っ最中で、宮古島から中国人団体客が消えていたのです。
体感では日本人と外国人の比率は95:5ぐらい、しかもその外国人が中国系と韓国人の個人旅行客だけなので、とにかく落ち着いて観光できたのです。
静かさを求める私にとって、図らずもベストタイミングで滞在できたと、己の運の良さを実感です。
そしてゴールの東平安名崎
さて、素晴らしい眺望を満喫した後はゴールを目指すのみ。
そよそよと海風を浴びながらのんびりペダルを回していると、後ろから猛スピードでアマチャリに追い越されました。
釣竿を持っていたので、漁港に釣りに行くのかな?
海が綺麗過ぎて魚がいるのかな?と思うのですが、どうなんでしょう?
比較的立派な駐車場が見えてきました。
良い天気にもかかわらず車もバスもまばらでのんびりできそうです。
人影はまばらですが、キッチンカーが4台ほど停車していて、軽食や飲み物、ブルーシールのアイスなどを売っていました。
私もアイスで熱った身体を冷やします。
この先は自転車は多分ダメだと思うので、徒歩で300mほど歩いて灯台を目指します。
振りかえると私の知っている漁港とは思えない保良漁港。
さっきの釣りのお兄ちゃんはあそこに向かったのでしょうか。
平安名埼灯台に登ってみましょう
ここまできたら灯台にも登ってみることにします。
入場料は200円。
せっかくここまで来たのだし、というのもあるけれど、「のぼると全然違う景色が見えるよ!おすすめ!!」みたいなことが灯台入口に掲げられていたので、「本当かなあ」と確かめたくなったのもあります。
ところで、灯台の名称は平安名「埼」灯台ですが、この場所は東平安名「崎」です。
「崎」ではなく、「埼」と使うのは、海図特有のものらしいです。
ですので、私たちが良く利用する地図と海図では表記が異なることがあるそうです。
たとえば静岡の御前崎にある灯台は御前埼灯台、というように。
しかし、千葉の犬吠埼のように同じ表記もあります(私は崎だと思ってた)。
実に奥深い。
絶景よりこういうことを学べる方が楽しいです。
目が回るから嫌いなんですよね、こういう階段。
でも意外とすんなり頂上まで辿り着けました。
地上から23m、海面から平均43mの高さらしいですが、iPhoneの写真では表現でいない絶景ですね。
ただの絶景でもあるのですが、国益を守る上でも重要な場所みたいです。
低潮線保全区域ですって。知らないことが本当に多いなあと実感。
なんでしょう、このミニチュア感。
現実とは思えない風景に感じました。
強くお勧めするのも納得です。
自然のダイナミックを感じたいなら東平安名崎は宮古島で一番の場所かもしれません。