旅先に自転車を持参して現地で乗り回すのが好きです。
自転車はスポーツタイプのものでも折り畳み自転車でも、その時の気分次第。
ただ、車だと楽なのですが、公共交通機関で自転車を運ぶ(いわゆる輪行)のは辛いのですよ。
自転車以外にも荷物はあるわけで。
今回避寒で宮古島に滞在したのですが、自転車を持っていきたい。
でも車でアクセスできないので、初めて自転車をヤマト便で輸送してみました。
ヤマト便とは?料金と所用期間は?
クロネコヤマトで知られるヤマト運輸が提供するサービスで、宅急便で送ることのでいない大型の荷物を輸送するサービスです。
宅急便が至れり尽くせりのサービスなのに比べ、若干そっけないサービスで、一昔前の(知らんけど)運送会社の配送サービスって感じです。
料金容積換算重量(kg)に基づいており、その算出法は以下の通り:
縦(メートル)×横(メートル)×高さ(メートル)×280=容積換算重量(kg)
つまり、容積によって料金は変わるということですね。
なお、容積換算重量よりも実重量の方が重い場合は実重量が適用されます。
そして私の住む茨城県から沖縄県までの配送料は以下の表の通り:
後述しますが、私が用意した自転車を収納した箱のサイズを元にすると、およそ「0.47m×0.8m×0.6m×280」となり、容積換算重量は63kgあまり。
ということで「80kgまで」の料金が適用されて10403円になります。
ここに保険をかければ数十〜数百円のプラス。
ヤマト運輸の営業所(宅急便センターのこと)に持ち込めば若干値下げになります。
自転車が80kgもあるわけないじゃないか!
と勘違いしないように。
あくまで容積ベースの料金設定なのです。
自転車のサイズを測ろう
自転車をケースに収納するにあたって、自転車のサイズを測る必要があります。
最小サイズにしたいので、もちろん折りたたんだ状態で計測。
収納することを考慮して若干余裕を持たせた結果、サイズは「47cm×80cm×60cm」(合計187cm)となりました。
ダンボールを準備しよう
自転車を梱包する容器はいろいろと考えられるものの、費用と信頼性の点から段ボール専門会社にオーダーすることにしました。
スーパーで無料で配っているダンボールではとても入らないサイズですしね。
今回はアースダンボールさんにオーダーメードで作成依頼。
自転車のサイズを元に、オリジナルのダンボールを注文します。
公式サイトでは各辺の内寸サイズを入力するだけで、外寸サイズを自動計算してくれます。
ヤマト便の最大サイズは外寸の3辺の合計が200cm。
ダンボール自体の厚みがあるので、内寸は200cmより小さくする必要があります。
シミュレーションの結果、内寸合計189cmは外寸合計195.8cmとなり、制限サイズである200cm以内に収まりました。
お値段はなかなかなもので。。
同じ段ボールを2点と送料込みで8500円ぐらいでした。
この価格になるのは、少量オーダーということと、個人宅宛の配送だから。
ダンボールの小ロットオーダーメード発注なんて儲からないでしょうし。
個人向けに販売してくれるだけでもありがたいです。
そして届いたのが下の写真。
めっちゃデカくて、配送してくれた西濃運輸のお兄さんも「個人でダンボールって珍しいですねー」なんて言ってました。
梱包してみよう
さて、到着した1個あたり約2500円のダンボールに自転車を入れます。
まあ普通の要領でダンボールを組み立てるのですが、いちおう底を補強します。
ダンボールを梱包していた別の段ボールを底面の大きさにカットして敷く。
あと、写真には写っていませんが、持ちやすいように左右2か所に穴を開けました。
オーダーするときに追加料金が必要だったのでケチったのですが、いざ運ぼうとなると、自室から駐車場までのわずかな距離さえ大変だったので。
ダンボール自体かなり厚みがあってしっかりしたものなので緩衝材は入れていません。
自転車がぴったり収まるようになっているので、輸送中に動き回ることもないでしょう。
これはオーダーメードの良さですね。
発送依頼をしてみよう
さて、梱包が完了したら近所のヤマト運輸の営業所まで持っていきましょう。
自宅にも集荷できてくれますが、持ち込みの方がちょっとだけ安いですので、外出するついでに持っていけばいいんじゃないでしょうか。
ところで、ヤマト便は到着日指定ができません。
ですので、あらかじめ茨城県から宮古島までの所用日数を確認しておきました。
営業所の方によると、自転車は陸送+船便なので1週間程度かかるとのこと。
また年末年始などの繁忙期はさらにかかるそうです。
そしてどこで荷物を受け取るかも重要なこと。
今回私が滞在したホテルはコンドミニアムで荷物をフロントで預かることは不可でした。
ということで、自転車はホテル近くのヤマト運輸営業所止めにしてもらい、自分で引き取りに行くことにしました。
これで準備完了。
気になるお値段は税込10273円(持ち込み割引、運送保険100円込)。
なかなかなお値段ですねぃ。
いまや成田から宮古島までLCCなら片道1万円しないこともあるので、結構高く感じます。
でもカルロス・ゴーン一人が隠れることができるほどのサイズのダンボールを運んでもらうと考えれば妥当な値段かもしれません。
実際にかかった日数は?
およそ1週間と案内されていた所用期間。
実際はどうだったのでしょうか?
ヤマト便も荷物の追跡サービスを利用できるので確認してみると、たしかに1週間で到着していました。
あっさりした追跡ですが、ルートはどうなんでしょうか?
茨城〜東京:陸送
東京〜沖縄本島〜宮古島:roro船
といったルートでしょうか?
以前鹿児島から那覇までフェリーに乗った際、各寄港地で荷役作業を見物していましたが、あんな感じのコンテナに積まれて宮古島までやってきたんでしょうね。
長細くて島も多い日本の物流維持は大変なんだろうなあと想像します。
荷物を引き取りに行こう
荷物が届いた4日後、やっと引き取りに行きます。
レンタカー借りようかと思ったものの、ホテルから徒歩10分ぐらいなので歩いて行くことに。
中に入って引き取りの申し出。
カウンターのそばに見覚えのある馬鹿でかいダンボールが置いてありました。
4日間も占拠して申し訳ないです。
お姉さんが持とうとして思わず「重っ!」
サイズも横にやたら長い特注段ボールですから、小柄な女性だと一苦労。
申し訳ないので、自分で取り出します。
早速敷地内で自転車を組み立てて乗って帰ろう。
と思いきや、大事なことを忘れてました。
「ダンボールどうしよう」
ダンボールは帰りも使うので、自転車と一緒に持って帰らなくてはいけないんですよね。
仕方がないので、ダンボールは畳んで小脇に抱え自転車は手押しで(ホテルに)帰宅。
近くでよかった。
利用してみての感想
初めて自転車を運送会社に輸送依頼しましたが、スムーズにことが運んであっけなかったです。
お値段はそれなりにしますが、そこはサービスの対価と考えれば納得です。
ただし、ダンボール(予備含めて2枚)の費用とヤマト便の往復の費用の合計で29000円かかりました。
私は自分の自転車で走りたいという思いが強く、自転車の配送そのものに興味があったので費用のことは気にしませんでしたが、ほとんどの人はレンタサイクルを選ぶかなあという価格だと思います。
あと、事前の準備も面倒かもしれません。
今回経験しただけでも以下の準備が必要になります:
- 自転車のサイズを計測(ヤマト便の制限をクリアできるか)
- 自転車のサイズに合ったダンボールを購入する
- 輸送の所用日数を確認
- (高価なので)価格を調べる
- 滞在先が荷物を預かってくれるか確認
- (滞在先が荷物預かりをしない場合)滞在先最寄りのヤマト運輸営業所まで、どのように自転車を引き取りに行くか検討
とくにオーダーメードのダンボールは、私の場合発注から到着まで1週間程度かかったので、余裕をみた方がいいですね。
また、沖縄(さらに離島)までの輸送にはかなりかかるので、事前に確認しておくことが重要です。
今回は2週間の滞在だったので、「自転車の到着がちょっと遅れても別にいいか」というスタンスでした。
もしこれが短期滞在だと、到着遅れのリスクもあるので自転車を宮古島に運ぶということはしなかったでしょうね。
ただ、今回の経験でヤマト便での折り畳み自転車の配送はなかなかスムーズだったので、今後も日程に余裕のある時はぜひ利用と思います。