自分だけの場所:妙岐ノ鼻(茨城県稲敷市)

日々の忙しさとか人間関係の煩わしさに疲れたら、気分転換にどこかに出かけます。
そんな時私が向かうのは、一人きりで心穏やかになれそうな静かな場所。
主観入りまくりのセレクトだけど、そんな自分だけの場所を紹介します。

妙岐ノ鼻とは

日本で2番目に大きな湖である霞ヶ浦。
楽しみ方はいろいろあるけれど、地元民である私はサイクリングが鉄板。
一周するとショートコースで100km、完全制覇コースで140kmと、その広さを実感できます。

妙岐ノ鼻(みょうぎのはな)は、霞ヶ浦の南東端近くに位置する湿原のこと。
バードウォッチングの名所として地元ではまあまあ有名。

でも悲しいかな、魅力度万年最下位の茨城県。
宣伝下手なのか宣伝する気がないのか、訪れる人も地元民ばかりで静かな場所です。

関東で似た場所といえば渡良瀬遊水地でしょう。
ここはそのミニ版という感じで、渡良瀬遊水地と同じ茅場(葦が群生する湿地帯)でもあります。
写真で見るとこの通り:

この写真は11月下旬の午前中。
葦は茅葺き屋根の原料になることで知られています。
だから「茅場」と呼ばれるのですね。

湿原の向こうにはうっすらと見える霞ヶ浦。
そして、このあたりは湖の幅が狭くなっている箇所なので対岸も見えます。

なんでも東京ドーム10個分らしいですが、形状のせいかそこまで広大には見えないです。
でもそのサイズ感に親しみを感じますが。

湿原のそばには県道の橋がかかってますが、交通量もほどほどなので静かなものです。

上の写真の真ん中やや右のあたりに鳥類観察小屋があります。
10分ぐらい歩きますが、初冬の小春日和の中気持ちの良い散歩になります。

ここでは1年中なにかしらの鳥類を観察できるようですね。
この日は午前中早い時間であまり活動していなかったみたいですが。

観察小屋の他に、駐車場のそばにトイレはあります。
ただ和式で最低限の設備。
清潔感はありますが、シャワートイレなどの豪華設備はありません。

冬枯れの時期も風情があって良いですが、初夏の緑が青々している時期も爽やかで素晴らしい。
どの季節でも気持ちよく過ごせる場所です。
私はちょっと休憩で立ち寄ることが多いですね。

静かな場所?

霞ヶ浦の端っこというロケーションと、メインの国道や県道から外れている場所ということもあり、立ち寄る人は休日でもそれほど多くありません。

また、滞在時間も野鳥観察以外の人はちょっと休憩という感じで、5~10分すれば立ち去る人がほとんど。
独り占めできるか確約はできませんが、穏やかな時間が流れる場所であることには間違いありません。

椅子とかテーブルといった長居できるアイテムがないのも原因かもしれませんね。

茨城県は魅力がないないと言われ続けてますが、観光公害とは無縁だし、住民としては満足しているのですよ。
妙技の鼻も素晴らしい場所だけど、今後も人でごった返すことはないだろうな、そもそもそうなって欲しくないなあと思っています。

アクセス

車でのアクセスなら、圏央道の稲敷東ICから20分程度です。
圏央道のこの区間は対面通行で時間もかかるし、いまいちアクセスが良いとはいえませんね。
東関道の潮来ICからの方が気分的には近いと感じると思います:

なお駐車場は15台分程度あります。もちろん無料。
広々していますので止めやすいです。

公共交通機関でのアクセスは稲敷市内を走る路線バスで可能ですが、実質的にはかなり困難。

というのも、最寄りのバス停「稲敷大橋」は、市内路線バス9番(ブルーバス西代線)の停留所なのですが、この路線の起終点が「桜川庁舎」と「アピタ・パルナ前」という場所。
いずれもJR駅や、大きな街のバスターミナルではありません。

現実的なのはJR佐原駅で降りて、そこから桜東バスで「西代」バス停へ。
「西代」バス停は9番(ブルーバス西代線)の停留所でもあるので、そこから「桜川庁舎」方面のバスに乗り継いで「稲敷大橋」で下車。

接続が良ければ佐原駅〜稲敷大橋の所要時間は40分です。

■バスの路線や時刻表は以下のサイトが参考になりました:
2019年版:稲敷市公共交通ガイドブック

上記サイトを見てみましたが、地方公共交通の現状の悲惨さをしみじみ実感しますね。
このブルーバス西代線も1日6便ですよ。もっとみんな利用しなければ。
私も趣味で乗るぐらいなので偉そうなことは言えませんが。

それから、自転車でのアクセスも可能です。
なにせ霞ヶ浦1周サイクリングロードのコース上ですので:

土浦駅からだとサイクリングロードを忠実にたどると40kmぐらいになるので、2時間ぐらいかかるかな。湖のそばは風が強いので意外とスピード出せないんですよね。

国道経由の最短コースだと30kmなのでもう少し短縮できるでしょう。ただ一般道は車が多いので事故が怖いですね。

自転車利用の際の注意点はパンクなどアクシデントに備えることですね。
自転車が趣味の人なら整備の重要性は理解しているだろうけど、土浦駅あたりでレンタサイクルを借りて霞ヶ浦観光をする普通の人はこれが盲点になります。

自転車って運悪くけっこうパンクするんです。
パンク修理キットの持参はもちろん、修理の経験はあったほうが良いと思います。